「to the beginning」
作詞:梶浦由紀/作曲:梶浦由紀/歌:Kalafina
あと一度だけ奇跡は起こるだろう
優しい声で描く歪んだ未来
もう誰も泣かない
世界のために
赤く穢された空のどこにも
届かず消える
叫びと祈り
慰めは捨てて行ける
きれいな月の光が
始まりへと沈みゆくその彼方へ
閉ざされてく瞳で
まだ遠くへ手を伸ばす君の嘆きを信じて
本当は誰が救われたくて
迷う心が空に穴を穿(うが)つ
君を選んでたった二人の
喜びを探せたなら
どんな冷たい炎に
身を焼かれても
微笑みの近く
のたうつ夢 命の意味
怯えてる この世界を
澄んだ水の中へ
帰したい
悲しみだけ消せはしない
そんな人の心よ
理さえこの手で切り裂いて
きれいな月の光は
ただ静かに始まりへ朽ちて行くよ
とざされた憧れはまだ遠くへ
闇の中
君と生きた
日々のすべて
優しい歌
空は高く風は歌う
作詞:梶浦由記/作曲:梶浦由記/編曲:森空青/歌:春奈るな
どうして空はこんなに青くて
何も悲しみを知らぬように
いつも躊躇わず明日へと崩れ落ちる
いのちは足りないまま生まれて来るのね
痛みが満たすものもあるのね
欠け落ちた心に貴方が触れて
二人で行く未来は
穢れの無い強さで
空は高く風は歌う
夢を見てた
歓びへと
人はいつか辿り着ける
子供の瞳で貴方は信じた
側にいるよ
凍り付いた森を抜けて
その瞳が世界の嘆きに
迷わぬように
どうして届かない光だけが
いつも何よりも眩しい正しさで
叶わない明日へと人を裁く
冷たい背中にそっと触れてみた
世界の優しさを信じない人だから
誰よりも優しかった
生きていたよ未来へ
空に風を残して
夢は何処に眠るのだろう
いつか誰もいなくなった
この岸辺に寄せて返す
光の欠片になれると信じた
闇に還る想いたちが
燃え尽きてく
その灯りを標に
世界はまた夢を見る
空は高く風は歌う
貴方が見た夢の記憶
その叫びが
優しい木霊を
返しているよ